中央競馬と地方競馬はどう違う?2つの違いについて解説

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中央競馬と地方競馬の違いについて、どのような点が異なるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

中央競馬と地方競馬は、主催者や開催地、馬券の種類、コースの特徴、競走馬のクラス分けなど、多くの面で異なります。

また、競馬のレベルや賞金の違い、どちらが勝ちやすいかなど、ファンにとって興味深い情報もあります。

 

そこでこの記事では、中央競馬と地方競馬の大まかな違いから細かな特徴まで、詳しく解説していきます。

競馬の知識と理解を深めるためにも、ぜひ最後までご覧ください。

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監修者

元競馬予想サイト運営者 I塚

競馬予想サイトの運営会社に5年勤め、サイトの構想からステップメールなどの販売フロー、キャンペーン作成まで全ての作業を担当。ユーザーよりもサイトの利益を重要視した運営に嫌気がさし退社。現在は大手競馬総合メディアに寄稿などをしながら本サイトの検証記事も担当している。

中央競馬とは?

中央競馬は、日本中央競馬会(JRA)が主催する、日本の競馬界の中心をなす競馬です。
JRAは国の特殊法人であり、競輪や競艇、オートレースなどの公営競技の中で唯一、国が全額を出資しています。
運営は農林水産省の管轄下にあり、JRAの収益は国庫に納められた後、農林畜産業の振興や福祉事業に充てられる仕組みとなっているのです。

JRAは全国に10ヵ所の競馬場をもち、関東の美浦と関西の栗東には専用の厩舎を設けています。
競走の種類としては、芝とダートの平地競走、そして障害物を越える障害レースが行われています。

地方競馬とは?

地方競馬は、都道府県や地方公共団体が出資し主催する競馬で、運営形態は中央競馬と異なります。
地方競馬の収益は、各地方の公共の福祉や畜産業の育成に充てられます。
全国に17ヵ所の競馬場がありますが、実際に競馬が開催されているのは15ヵ所です。

競馬場は北海道から九州まで8つのブロックに分かれており、南関東のように複数の競馬場が提携して大規模に開催される場合もあれば、四国や佐賀のように単独で開催されるケースもあります。

2008年には、地方競馬のさらなる公共性の強化を目的とし、地方競馬全国協会(NRA)が改組され、JRAとの連携も強化されました。

また、地方競馬では主に平地競走のダートレースが行われており、盛岡競馬場のように芝とダートコースを併設している場所もあります。
そのほか、帯広競馬場では世界でも珍しいばんえい競馬が行われており、重いソリを引く馬による競走が特徴です。

中央競馬と地方競馬の大まかな違い

中央競馬と地方競馬の大まかな違いは、以下の2点です。

  • 主催者
  • 開催地・開催日時

順番に解説していきましょう。

主催者

中央競馬の運営は日本中央競馬会(JRA)が担当しています。JRAは農林水産省の全額出資による特殊法人で、運営は国の資金によって支えられています。

一方で、地方競馬は地方競馬全国協会(NAR)が主催しており、運営資金はNAR自体や馬主などの私的資金によって賄われています。
主催者の違いは、各競馬の運営方針や資金の流れにも大きな影響を与えているのです。

開催地・開催日時

開催地の点では、中央競馬は全国に10ヵ所の競馬場をもち、東京、阪神、中山などが有名な開催場。
一方で地方競馬は、全国15ヵ所の競馬場を持ち、北海道から九州まで広範囲に分布しています。
また、地方競馬場は地域密着型であり、ファンとの距離が近いことも特徴。

開催日時については、中央競馬は主に週末の昼間に開催されるのに対し、地方競馬は平日も含めて夜間(ナイター)レースを含む多様なスケジュールで行われています
そのため、仕事などで忙しい人でも気軽に競馬を楽しめるようになっています。
さらに、地方競馬は年間のレース数が多く、中央競馬の約5倍にも上るため、さまざまな機会にレースが楽しめるでしょう。

中央競馬と地方競馬の細かな違い

ここからは、中央競馬と地方競馬の細かな違いを解説していきます。

  • 購入できる馬券の種類の違い
  • 競馬が開催されるコースの違い
  • 競走馬の違い
  • クラス分けの違い
  • 競馬のレベルの違い
  • 交流競走での人気度の違い
  • 得られる賞金の違い

一つずつ見ていきましょう。

購入できる馬券の種類の違い

まず、中央競馬と地方競馬では、購入できる馬券に違いがあります。

中央競馬の馬券

中央競馬では、日本中央競馬会(JRA)が9種類の馬券を提供しています。

  • 単勝
  • 複勝
  • 枠連
  • 馬連
  • 馬単
  • ワイド
  • 三連複
  • 三連単
  • Win5

各馬券は、1着馬だけでなく2着、3着を予想するものや、複数のレースにまたがるものまで、さまざまな選択肢があります。

地方競馬の馬券

一方、地方競馬では主催団体によって異なる馬券が提供されています。
基本的にはJRAで提供されている馬券の種類をほぼカバーしています。

加えて、地方競馬固有の馬券も存在します。
例えば、南関東や金沢競馬で提供される枠単、インターネット投票限定で5重賞単式、7重賞単式、そして南関東とホッカイドウ競馬で販売されるトリプル馬単などがあります。

これらの馬券は、地方競馬独自の魅力を発信し、ファンにさらなる楽しみを提供しているでしょう。

競馬が開催されるコースの違い

中央競馬と地方競馬では、開催されるコースにも違いがあります。
順番に見ていきましょう。

中央競馬のコース

中央競馬では、競馬場に芝とダートの両方が常設されています。
多くの場合、内側にダートコース、外側に芝コースが設置されており、各競馬場で芝とダートのレースが均等に開催されます。

地方競馬のコース

一方、地方競馬のコースは主にダートのみで構成されています。
盛岡競馬場が唯一の例外で、日本国内の地方競馬場で唯一、ダートコースの内側に芝コースが設けられています。

地方競馬の競馬場で芝コースが少ない理由は、芝の維持管理が困難でコストが高いことにあります。
地方競馬は頻繁にレースが開催され、また競馬場には厩舎が隣接しており、日常の調教も同じコースで行われるため、芝の管理が特に難しいのです。

このため、地方競馬の競馬場はダートコースを中心に運営されるのが一般的です。

競走馬の違い

中央競馬と地方競馬の大多数のレースにおいて、競走馬はサラブレッドとなっています。
ただし、ばんえい競馬では重いソリを引くため、ペルシュロンやブルトン、ペルジャンなどの大型馬が使われています。

中央競馬は芝レースが主流であり、芝でのレースに適した馬が多いです。
一方で地方競馬はダートコースが主体であり、ダートレースに適した馬が大半を占めています。

クラス分けの違い

中央競馬と地方競馬は、競走馬のクラス分けにおいても明確な違いが存在します。
クラス分けは、レースの質や競馬の戦略に大きな影響を与え、それぞれの特色を形作っているのです。

中央競馬のクラス分け

中央競馬における競走馬のクラス分けは、下から以下のように位置付けられています。

  • 新馬・未勝利
  • 1勝クラス
  • 2勝クラス
  • 3勝クラス
  • オープンクラス

クラスは馬の実力や成績に基づいて決定され、オープンクラスに昇格すると賞金や条件に応じてG1を含む重賞レースへの挑戦も可能になります。

重賞レースは全て国際競走であり、G1、G2、G3というグレードで設定。
さらに、オープン特別と重賞の間に位置する準重賞も設けられており、賞金が高めに設定されています。
中央競馬では現在降格制度が廃止されており、一度昇格したクラスからの降格はありませんが、能力が頭打ちとなると地方競馬への転出や引退の選択が迫られます。

地方競馬のクラス分け

一方、地方競馬のクラス分けは、以下のように分けられます。

  • 新馬・未勝利
  • Cクラス
  • Bクラス
  • Aクラス

地域によってはさらに細かく分けられる場合もあります。
例えば、南関東ではA1、A2と細分化されており、同じクラス表記であっても能力に差があるのです。

また、地方競馬にも重賞レースが存在し、国際競走は「G」で表記、それ以外の重賞は「Jpn」で表記され、1〜3でランク付けされているのです。

競馬のレベルの違い

中央競馬は、高い賞金額と大規模な運営により、出走馬のレベルが高く、国際的な知名度もあります。
対して地方競馬は規模が小さく、賞金が低め、一般的に出走馬のレベルが中央競馬に比べると低い傾向に。

騎手の技術面では、地方競馬の騎手は日頃から多くのレースに参加しており、高い技術をもつ点で中央競馬の騎手と比肩します。
全体的に、中央競馬は高いレベルと国際的な注目を集める一方で、地方競馬は地域密着型、そしてレースが予測しにくいのが魅力だと言えるでしょう。

交流競走での人気度の違い

地方競馬と中央競馬の間では、「指定交流競走」と呼ばれる特別なレースが存在します。
地方競馬の枠組みの中で、中央競馬の馬が出走可能なレースのことです。
特にグレードレースの場合、中央競馬の実績ある競走馬や著名な騎手が参加することで、地方競馬のレースの中でも特に高い注目を集めます。

交流競走では、未勝利戦や1勝クラスのレースも含まれ、幅広いクラスの競走馬が参加します。
ただし、中央競馬に所属する馬の方が、人気を集める傾向にあるのです。

得られる賞金の違い

中央競馬と地方競馬では、レースによる獲得賞金に大きな差があります。
例えば、中央競馬の3歳未勝利戦における1着馬の賞金は510万円。
同じクラスのレースを行う地方競馬では、1着賞金が50万円となっており、10倍も差があります。

さらに、中央競馬の最高賞金レースである「ジャパンカップ」は、1着賞金が5億円であることに対し、地方競馬の統一G1レースである「JCBクラッシック」の1着賞金は1億円。
中央競馬の賞金額の高さが際立っています。

 

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中央競馬と地方競馬はどちらが勝ちやすい?

中央競馬は規模の大きさやリターンの多さが魅力ですが、勝ちやすいのは地方競馬だと言えます。
地方競馬は、平日やナイターでのレース開催、万馬券の出やすさ、馬券の購入方法が多いことなどが特徴。

また、地方競馬は中央競馬と比べ馬券が当てやすい傾向に。
出走頭数の少なさ、馬や騎手の実力差が明確、レース展開の予測しやすさなどが理由として挙げられます。
しかし、当てやすさと勝ちやすさは全く別ですので、配当と資金管理が重要だと言えるでしょう。

中央競馬と地方競馬で細かな違いが多い

いかがでしたでしょうか。
中央競馬と地方競馬の違いについて、大まかな点から細かな違いまで解説していきました。

中央競馬と地方競馬では、知名度から賞金、開催規模など大きな違いが見られます。
ただし、騎手の腕前は地方競馬も劣らず、また地方競馬ならではの楽しみ方もあるのです。